こんにちは。ぬくもり絵本時間、運営者の「あかり」です。
子どもたちに大人気の絵本、すてきな三にんぐみは、読み聞かせの定番ですよね。
でも、いざ保育の現場で使うとなると、すてきな三にんぐみのねらいをどう設定すればいいのか、指導案の作成に頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか。
4歳児や5歳児など、対象年齢によって子どもたちの受け取り方も違いますし、読み聞かせた後の感想をどう引き出すかという点も大切です。
効果的な読み方や、その後の遊びにどう繋げるかなど、考えれば考えるほど奥が深い一冊だなと感じます。
この記事では、私が本を手に取って感じた魅力や、活動に役立つ具体的なアイデアを詰め込みました。
最後まで読んでいただければ、明日からの読み聞かせがもっと楽しみになるはずですよ。
- 保育現場でそのまま活用できるすてきな三にんぐみのねらいの立て方
- 4歳児や5歳児など年齢に合わせた読み聞かせの反応の違いとポイント
- 制作やごっこ遊びなど絵本の世界を広げる具体的な活動アイデア
- 物語の背景にある深いメッセージや色彩の魅力を伝えるための工夫
すてきな三にんぐみのねらいと保育のポイント

読み聞かせをより豊かな時間にするために、まずは作品の核となる「ねらい」や、子どもたちの発達に合わせた関わり方のポイントを整理してみましょう。
ただ物語を追うだけでなく、登場人物の心の変化を意識することが大切かなと思います。
指導案作成に役立つすてきな三にんぐみのねらい
保育の指導案を作成する際、すてきな三にんぐみのねらいとしてまず注目したいのは、登場人物の心情の変化と意外性を味わうことです。
最初は「おそろしい泥棒」として登場する三人が、ある女の子との出会いをきっかけに、その強大な力を「誰かを助けるため」に使い始めます。
この劇的な変化は、子どもたちの心を大きく動かし、善悪の判断や思いやりの心を育むきっかけになります。
「悪いことをしていた人が、優しい人になる」というストーリー展開は、道徳観が育ち始める時期の子どもたちにとって、非常に刺激的で感動的な体験になるでしょう。
幼児期の表現や言葉の育ちについては、公的な指針でもその重要性が示されていますね。
(出典:文部科学省 『幼稚園教育要領』)
対象年齢に合わせた読み聞かせの配慮とコツ
この絵本は幅広い年齢で楽しめますが、園生活では主に年中さんから年長さんくらいがちょうど良いのかなと感じます。
読み聞かせの際は、物語のトーンに合わせて声の出し方を工夫するのがコツです。
前半の泥棒シーンでは少し低く、おどろおどろしい雰囲気を作ってみてください。
そして、ティファニーちゃんが登場し、三人が「あ、そうか!」と気づく場面からは、少しずつ明るく温かいトーンへシフトしていきます。
声のトーンを変化させることで、子どもたちは物語が持つ「緊張」から「安心」への流れを肌で感じ取ってくれるはずです。
絵本の長さや構成を考えると、4歳児(年中)から5歳児(年長)が最も深く内容を理解し、楽しめるボリュームになっています。
3歳児さんだと少し「怖い」という印象が勝ってしまうこともあるので、クラスの雰囲気に合わせて調整してみてくださいね。
4歳児が夢中になる道具の面白さとストーリー
4歳児さんにとっての大きな魅力は、なんといっても泥棒たちが使う「不思議な道具」です。
金色のまさかり、ラッパのようなふいご、そして大きなてっぽう。これらの道具が次々と出てくる場面では、みんな目を輝かせて見入ってしまいます。
この年齢では難しい理屈よりも、まずは「かっこいい!」「次は何が出てくるんだろう?」という純粋なワクワク感を大切にしたいですね。
物語の後半で、ティファニーちゃんが救われて一緒に暮らす様子を見て、「よかったね」と素直に共感できる心を育むことが、この時期のねらいにぴったりだと思います。
5歳児と深める本当の幸せやお互いの助け合い
5歳児(年長)さんになると、物語をより深く読み解く力が育ってきます。
単に「泥棒が優しくなった」というだけでなく、「たくさんのお金を自分のためではなく、困っている子のために使う」という行動の意味について、一緒に考えてみるのもいいかもしれません。
「本当の幸せってなんだろう?」という問いかけに対して、子どもたちなりに「誰かに喜んでもらうことかな」といった答えが見つかるきっかけになります。
最後のページに描かれた三人の帽子の形の塔がどんな意味を持っているのかを考察するのも、年長さんならではの楽しみ方です。
色彩感覚を刺激する独特な色の対比と世界観
トミ・アンゲラーの作品の素晴らしさは、その圧倒的な色彩表現にもあります。
夜の闇を象徴する黒や紺、グレーの中に、泥棒たちの真っ赤なマントや金色の武器が鮮やかに浮かび上がります。
この強いコントラストは、子どもたちの視覚的な感受性を刺激してくれます。
後半、子どもたちの町が作られていく場面では、画面全体が明るく、希望に満ちた色使いに変わっていきます。
この色の変化そのものが、物語の感情の動きを雄弁に物語っており、子どもたちの感性を豊かに育みます。
トミアンゲラーが描く善悪の逆転と心の変化
作者のトミ・アンゲラーは、単純な善悪だけでは割り切れない世界を子どもたちに提示してくれます。
「泥棒=悪い人」という先入観を覆し、その持っている力をどう使うかによって、世界はこんなにも変わるんだという力強いメッセージが込められています。
三人がティファニーちゃんに「たからものは どうするの?」と聞かれて言葉に詰まるシーンは、大人が読んでもハッとさせられますよね。
目的なく溜め込んでいたものが、誰かの幸せのために使われることで真の価値を持つという人間模様に触れられるのは、この絵本の大きな価値です。
ただし、あくまで物語の中のお話として楽しむことが前提です。
現実の「盗み」を肯定するような伝え方にならないよう、最後には「自分の力を正しく使うことが大切なんだね」というフォローを忘れないようにしましょう。
すてきな三にんぐみのねらいを広げる遊びの案

読み聞かせの余韻が残っているうちに、体験を通してさらに世界観を深めてみませんか?
遊びの中に絵本の要素を取り入れることで、子どもたちの記憶にさらに色濃く残る体験になるはずです。
子供の素直な感想を引き出す読み方の工夫
読み終わった後、すぐに感想を聞くよりも、少し間を置いて子どもたちの表情を観察してみてください。
誰からともなく「あの武器がすごかった!」「ティファニーちゃん、お城に行けてよかったね」という言葉が出てくるのを待つのが理想的です。
もし反応が薄いときは、「みんなだったら、あの宝物で何を作りたいかな?」と、自分事として考えられるような質問を投げかけてみると、意外なアイデアが飛び出してきて面白いですよ。
一人ひとりの素直な感性を否定せず、物語の余韻をじっくりと共有できるような雰囲気作りを心がけましょう。
制作活動で楽しむシルエット作りのアイデア
色彩の対比が魅力的な作品なので、制作活動では「シルエット」をテーマにするのがおすすめです。
黒い色画用紙を三人の帽子の形に切り抜いたり、マントの形を作ったりして、それを青や紺の背景に貼るだけでも、ぐっと雰囲気が出ます。
また、金色の折り紙を使って「まさかり」や「宝物」を作るのも、子どもたちは大好きです。
自分たちだけの「たからものばこ」を作って、その中に大切なものを入れる活動も、物語の世界観とリンクして非常に盛り上がります。
| 活動内容 | 必要な材料 | ねらい・ポイント |
|---|---|---|
| 三人の帽子制作 | 黒画用紙、のり | 独特の形を捉えてハサミで表現する |
| 宝の地図作り | 茶色の紙、クレヨン | 想像を膨らませて宝の隠し場所を描く |
| 光と影の影絵遊び | 懐中電灯、厚紙 | 夜のシーンのドキドキ感を光で再現する |
青いマントで盛り上がるごっこ遊びの展開例
三にんぐみになりきって遊ぶ「ごっこ遊び」は、身体を動かすのが大好きな子どもたちに大人気です。
不織布やカラーポリ袋で青いマントを作り、それを羽織るだけで、子どもたちは一瞬で泥棒たちになりきります。
最初は「足音を立てずにこっそり歩く」という動きを楽しみ、後半は「困っているお友達を助ける」というミッション形式の遊びに発展させるのも面白いですね。
「助ける喜び」を遊びの中で擬似体験することは、他者への思いやりや社会性を育む上でもとても意味があることだと言えます。
音楽を取り入れた表現遊びで世界観に浸る
絵本の世界をさらに盛り上げるために、音楽を活用するのも一つの手です。
泥棒が登場するシーンでは、低音の効いた少しミステリアスな曲を流し、三人が良いことを始めるシーンからは、明るく軽快な音楽などに切り替えてみます。
音に合わせて歩き方を変えたり、マントをなびかせて踊ったりすることで、子どもたちの表現力はさらに豊かになります。
耳から入る情報と絵本の視覚情報がリンクすることで、子どもたちはより立体的に「すてきな三にんぐみ」の世界に没入できるでしょう。
すてきな三にんぐみのねらいを総括するまとめ
ここまで、すてきな三にんぐみのねらいについて、保育の視点から詳しく見てきました。
この絵本が長年愛されているのは、単に面白いだけでなく、子どもの成長に欠かせない「驚き」「安心」「思いやり」がすべて詰まっているからだと思います。
指導案を書く際は、クラスの子どもたちの顔を思い浮かべながら、どの部分に一番共感してほしいかをじっくり考えてみてください。
色彩の対比を味わうこと、心情の変化を楽しむこと、そして誰かのために力を尽くす素晴らしさを知ること。
そのどれもが、子どもたちの心の中に温かな「ぬくもり」として長く残り続ける大切な宝物になるはずです。
記事の振り返り
- ねらいは心情の変化、色彩の対比、社会性の3つの軸で構成する
- 4歳児は道具のワクワク感、5歳児は行動の背景にある意味を大切にする
- 読み聞かせの声色に変化をつけて、緊張と緩和のメリハリを演出する
- 制作やごっこ遊びを通じて、物語の世界を実体験として広げていく
※ご紹介した内容はあくまで一般的な目安ですので、お子さんの発達状況やクラスの雰囲気に合わせて調整してください。
具体的な指導案の書き方や活動の安全性については、各園の規定や専門の方にも確認することをおすすめします。

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